部活動やスポーツのあとに、子どもが「踵が痛い」と言う。成長期の踵の痛みで考えられるものの一つが、シーバー病(踵骨骨端症、Sever病)です。
ただ、子どもの踵の痛みがすべてシーバー病というわけではありません。「成長痛だから大丈夫」と決めつけず、どんな症状なのか、診断はどうなのかを確かめましょう。

踵の成長する部分に関わる痛み
成長期の踵の骨には、まだ成長に関わる部分があります。走る、跳ぶといった動きの繰り返しが負担となり、症状が出ることがあります。痛みが出るのは片側だけとは限らず、両側の場合もあります。〔1〕
大人のアキレス腱障害や足底腱膜炎と同じメニューを、そのまま子どもに当てはめるのは避けましょう。
診察で確認すること
診察では、痛みが始まった時期やスポーツとの関係、歩き方、踵の状態などを確かめます。画像検査は、ほかの原因がないかを調べるために使うことがあります。画像の見え方だけで症状を判断するわけではありません。〔1〕
痛い場所を強く押して確かめることは、何度も繰り返さないでください。どこが痛いのかは、本人に指で示してもらいましょう。急なけがのあとや、歩くのがつらいときは、早めに医療機関へ相談してください。
練習量は症状に合わせて調整する
症状が強いときは、走る・跳ぶ活動を減らし、状態によっては休むことも考えます。痛みが少なく、かばう歩き方もない場合など、活動を続けてよいかどうかは診察で相談しましょう。〔1〕
「練習に行くこと」と「全部のメニューをこなすこと」は、分けて考えてみてください。そうすると、参加の仕方を調整しやすくなります。見学や戦術の学習、痛みが増えない活動など、本人と指導者が同じ認識を持てる形にしましょう。
| 記録する場面 | 確認すること |
|---|---|
| 通学・日常歩行 | かばう歩き方、痛み |
| 走る・跳ぶ | 痛みが出る種目と量 |
| 練習後 | 症状が残るか |
| 翌日 | 普段の歩行への影響 |
靴や踵パッドは補助として考える
医療者が、靴や踵のクッションなどを検討することもあります。〔1〕 そのときは、サイズや圧迫感、実際の靴での使いやすさを確かめます。道具を入れたからといって練習量を一気に戻さず、症状の変化を記録していきましょう。
保護者が靴を選ぶときは、成長でサイズが合わなくなっていないかも見てあげてください。値段が高いことだけを、その靴が合っている理由にしないようにしましょう。
ストレッチ・筋力運動はいつから?
痛みが落ち着いてきたら、ふくらはぎの柔軟性や脚の筋力を高める運動を考えます。〔1〕 踵が痛いのを我慢して強く伸ばすのは避け、始める時期ややり方を相談してください。
練習に戻るときも、参加時間や走る量、ジャンプの量を一度に元へ戻さないようにします。これは調整の考え方の一例で、全員に共通する復帰の日程ではありません。
保護者・指導者ができる声かけ
「まだ痛いの?」と何度も聞くより、「今日は歩くときと跳ぶときで、どう違った?」と聞くほうが、具体的な場面を話しやすくなります。痛いと伝えたせいで練習に出られなくなる、と感じさせない配慮も大切です。
成長期に膝の下が痛む場合は、オスグッドの運動調整も参考にしてください。痛む部位ごとの診断を確かめながら、無理のない参加の仕方を考えていきましょう。
参考資料
- 1. AAOS OrthoInfo. Sever's Disease.
資料確認日:2026年10月9日。記事内の記録表・相談例はPT NOTEによる整理です。運動の開始量や進め方は個別に調整してください。この記事は一般的な情報であり、個別の診断・治療を代替しません。


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