走るとすねが痛い。そんなとき、「シンスプリントだから、休めば大丈夫」と自分で決めていないでしょうか。運動で起こるすねの痛みには、骨のストレス障害など、ほかの原因もあります。
この記事は、自分で診断をつけるためのものではありません。痛みの経過を整理して、練習を続けてよいかどうかを医療機関に相談するための情報です。

シンスプリントと骨ストレス障害
シンスプリントは、一般に、脛骨の内側に沿って出る、運動に関連した痛みを指します。一方、骨ストレス障害は、繰り返しかかる負荷に骨の回復が追いつかないことで起こる障害です。疲労骨折になる前の段階も含みます。〔1、2〕
この二つを、「軽い痛み」と「重い痛み」に分けるだけでは足りません。痛みの範囲や出方は参考になります。そのうえで、診察や、必要に応じた画像検査を合わせて判断します。
気をつけたい経過
| 痛みの変化 | 相談で伝えたい内容 |
|---|---|
| 運動後だけから、運動中にも出るようになった | いつから変わったか |
| 普段の歩行でも痛む | 歩く距離、かばう動き |
| 休んでいるときや夜にも痛む | 痛む時間帯、頻度 |
| 狭い場所に痛みが集中する | 指で示せる場所、腫れ |
骨ストレス障害が進むと、歩くときや、じっとしているときにも痛むことがあります。疑わしいときは、痛みを起こす活動をいったん中断して、受診してください。〔2〕
自分で跳んで確かめない
片脚ジャンプは、医療者が必要に応じて評価に取り入れることがあります。ただ、自宅で痛みが出るまで何度も跳んで確かめる必要はありません。跳べたからといって、骨折がないとも言えません。
骨の障害が疑われるのに、ストレッチやマッサージ、筋トレで走れる状態にしようとすると、診断が遅れるおそれがあります。まずは、原因を確かめましょう。
レントゲンが正常なら安心?
初期の骨ストレス障害は、レントゲンで異常が見えないことがあります。症状や診察の所見によって、医師がMRIなどを検討します。検査の結果だけで自分で判断せず、「痛みが続いている」「痛み方が変わった」ことをもう一度伝えましょう。〔2〕
受診前に整理するメモ
- 練習の種類、走る距離、週の回数の変化
- 痛みが始まるタイミングと、休んだあとの反応
- 日常歩行や夜の痛みの有無
- 食事、休養、睡眠で気になっていること
- 過去に同じ場所や別の部位で疲労骨折をしたか
数字が正確でなくても、練習日誌やカレンダーを見返すと、変化を伝えやすくなります。「先月よりかなり増えた」と言うより、「週2回から週5回に変わった」と伝えるほうが役立ちます。
復帰は診断に合わせて進める
シンスプリントと診断されたあとでも、痛みが戻ったときは負荷を調整します。骨ストレス障害では、部位や程度によって、保護のしかたも復帰の進め方も変わります。そのため、共通の走り始めのメニューを当てはめないでください。
シンスプリントの基本と走り始める前の確認も参考にしながら、診断を受けたうえで計画を立てましょう。
参考資料
- 1. AAOS OrthoInfo. Shin Splints.
- 2. AAOS OrthoInfo. Stress Fractures.
資料確認日:2026年10月9日。記事内の記録表・相談例はPT NOTEによる整理です。運動の開始量や進め方は個別に調整してください。この記事は一般的な情報であり、個別の診断・治療を代替しません。


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